建設会報島根県出雲警察署署 長三浦 祐明いずも5 新年明けましておめでとうございます。 一般社団法人島根県出雲地区建設業協会の皆様におかれましては、輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。 会長をはじめ会員の皆様には、平素から暴力団排除活動はもとより、警察行政の各般にわたり、ご理解とご支援を賜っておりますことに対しまして、厚く御礼申し上げます。 さて、暴力団情勢についてですが、令和5年末、全国の暴力団構成員等の数は約20,400人を把握しており、県内においては、六代目山口組傘下の組織3団体、構成員等約60人を把握しております。全国、そして県内でも暴力団構成員等の数は年々減少傾向にありますが、依然として六代目山口組と神戸山口組は対立状態にあり、全国各地で対立抗争に起因する凶悪事件が発生するなど、予断を許さない状況にあるといえます。 近年は暴力団のほか、匿名性の高いSNSを通じて「闇バイト」といわれる犯罪実行役を募集し、自分たちの手を汚すことなく強盗や特殊詐欺などの犯罪を敢行する「匿名・流動型犯罪グループ」が治安の脅威となっています。昨年8月以降、関東地方では強盗事件等が相次いで発生し、社会問題となったことは記憶に新しく、これらの事件でも「匿名・流動型犯罪グループ」の関与が考えられています。 また、特殊詐欺につきましては、令和5年に比べて被害件数、被害額ともに減少したものの、未だに多くの被害が発生しているほか、「SNS型投資・ロマンス詐欺」については、令和5年中の県内の被害総額が5億円を超えるなど、危機的な状況にあるといっても過言ではありません。 こうした犯罪グループは、強盗や特殊詐欺によって得た多額の資金を元手に別の事業へ進出するなど、犯罪収益を様々なところに還流させ、その一部は暴力団に流れている実態が伺え、暴力団ゼロのまちづくりを目指す警察としましては、各種事件の検挙、資金源の剥奪、また、犯罪グループに加担させない取組みをより一層進めていく必要があります。 このような情勢の中、出雲市においては、皆様のご協力により長年にわたって暴力団事務所の進出を許しておりません。これは協会の皆様をはじめ、市民の皆様、出雲市などの関係機関、各企業の方々などが警察と一体になって、暴力団排除活動に取り組んでいただいている結果であります。 皆様方には、引き続き、「暴力団追放三ない運動+1」 ○暴力団を利用しない ○暴力団を恐れない ○暴力団に金を出さない ○暴力団と交際しないの実践をお願い致します。 出雲警察署といたしましては、引き続き協会の皆様と緊密な連携を図りつつ、署員一同、暴力団等反社会的勢力を根絶するための諸対策を推進してまいりますので、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 終わりになりましたが、一般社団法人島根県出雲地区建設業協会の皆様方のご健勝と益々のご発展を祈念いたしまして、新年の挨拶とさせて頂きます。 新年のご挨拶
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